【私たちの発酵食_vol.11】食べ物だけじゃない!日本の伝統工芸「藍染」に活きる発酵技術

こんにちは、はすやです♪ 

皆さん、「発酵」と聞くと何を思い浮かべますか?多くの方は調味料や食べ物が浮かぶかと思います。

ですが、実は食品以外でもたくさん活躍しているってご存知でしたか? 

例えば、医薬品や化学製品の分野、エネルギー分野など、発酵のチカラは多岐に渡りますが、なんと日本の伝統工芸にも発酵の知恵が活かされているんです。

それが藍染です。 

伝統的な染物として知られる「藍染」は灰汁醗酵建(あくはっこうだて)と呼ばれていますが、発酵技術を用いることはあまり知られていません。 

藍染は、趣深い青色が美しいですよね。この藍染の原料となる植物の蓼藍(タデアイ)はもともと爽やかなグリーン色で、青い色素(インディゴ)は含まれておらず、そのまま染めると青色にならないんです。 

藍染は、乾燥させた蓼藍の葉を100日ほどかけて発酵させ、染料のもとである“すくも”にし、水に溶けない“すくも”を植物などを加えてさらに発酵させ、水に溶ける状態にしてから布に染めるという、それは気の遠くなるような手間ひまの末に完成します。 

そのため、天然の藍染めは美しさが格別!

藍染と言っても染め方や染め時の状況によって仕上がりの色は実にさまざまで、「藍は48色ある」といわれるほど。

発酵の奥深さを感じずにはいられませんよね。 

古くから発酵の知恵を日常生活に活かしてきた私たち日本人。

これからも、その文化を大切にしていきたいものですね🍃 

 

▼前回の【私たちの発酵食】

–参考————————–
●金内誠著(2023)『理由がわかればもっとおいしい!発酵食品を楽しむ教科書』ナツメ社.
●無印良品>くらしの良品研究所>食創造研究>小冊子「くらし中心 no.12」2014年1月24日発行
https://www.muji.net/img/lab/booklet/pdf/lab_booklet12.pdf